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事業内容を教えてください
パーソナルスタイリストをしています。
無駄な色をそぎ落とし”シンプル”を追求することで個性を強調するファッションスタイルを提案しています。 個人の方を対象にした”アテンド”というショッピングの同行がメインとなっていて、その方に似合うものをお伝えしスタイリングをするといった内容です。メインはショッピングの同行ですが、まず最初にお会いして「どんな風になりたいか」というイメージを教えて頂いたり、引き出していくということを大切にしています。また、カラー診断や骨格診断をしてご自身が似合うものを知って頂いています。“似合う”だけだと自分が好きではないものや自分のなりたいイメージと違うこともあるので、まずは「自分がどうなりたいか」を考えて頂き”好き”と”似合う”を掛け合わせたコアの部分を見つけた上で私がスタイリングをしていくようにしています。コロナの影響でカウンセリング自体はオンラインで行っていたのですが、カラー診断は実際に見ないと分からない部分もあるので基本的には対面で行っています。
事業を始めたきっかけを教えてください
元々洋服が好きで洋服に関わる仕事をしたいと思ったのがきっかけでした。大学も家政科の大学に行き、卒業後はアパレル会社に入り、とあるブランドの店舗で働いていました。
お店に来てくれたお客様には自分のお店のブランドをお勧めするのが一般的だと思うのですが、私は自分のお店のブランドに限らず「このお客様だったら他のブランドも似合うのにな」とか「他のお店をお勧めしたいな」と思うことがよくありました。有難いことにその時の上司が「その人に似合うものであれば他のお店をお勧めして良いし、後にそれがお客様の信頼につながりまた戻ってきてくれるからそれで良いんですよ」と言ってくれたことがとても印象的で素敵な考え方でした。
カラー診断を知ったのも、店舗で働いている時のお客様との出会いがきっかけでした。お店に来てくれたお客様がいろんな本を持っていてその本を見せながら「この色ありますか?」と尋ねてきたことがありまして、その方は”カラー診断士”という仕事をしていて自分のお客様の同行で来店されていました。「この仕事は何!?」とその時に初めて知ったのですが、だからと言ってすぐに行動を起こすことはありませんでした。その後、結婚し子どもが産まれたのですが子どもが小学校に入る頃になり子育ても落ち着いてきた時に、ふと「私もいつかはアテンドしてみたい」と思っていたことを思い出しました。それを夫に相談したところ「やりたいと思うんだったらやったほうがいいよ!」と背中を押してもらい、「ブランドの垣根を越えて人に提案をしたい」という想いを胸に、2018年にパーソナルスタイリストとして起業しました。
事業をやっていて大変だったことや失敗したこと、そこから学んだことがあれば教えてください
事業を始めたときは、洋服が好きで人の姿を綺麗にできる!という自信があったのですぐにお客様が来てくれるだろうと思っていたのですが、実際にやり始めるとお客様を呼び込む力がないことに気付きました。 人を呼び込むために何か違うこともやってみようかなと考えたり、勉強もしてみようかなと色々な所に行ってしまいそうになったときがありましたが、経営コンサルタントをしている夫が「ちょっと待って、あなたがやりたいことはこれだったよね?だったらこれ一本でやっていったらどうかな?」と止めてくれたことで立ち止まることができました。色々なことをやる方が上手くいく人もいるとは思いますが、私の場合は今の仕事一本にして良かったと思っています。
あなたにとっての”質の高い教育”とは何でしょうか?
サービス業なので信頼性がとても大事であることと、論理的に根拠を持ってお伝えすることが大切だと思っています。 私はお話が得意ではないのですが洋服のことやファッションのことになるとすごく熱く語ってしまいます。ですが、ただ単に感覚だけで「これが似合いそうだからこれ着てみてください」というすすめ方ですとやはり信頼をもらえないので「こういう骨格をしているからあなたはこれが似合うと思います」「今はこれがトレンドだけれどもあなたはこちらの環境を目指してるのでトレンドではなくこちらを目指していきましょう」などと、根拠をもってお伝えすることをとても大切にしています。「これが好きだから」と感覚だけで伝えることは誰でも出来ることなので根拠をもってお伝えするために常に勉強しています。
”シゴト”と子育てを両立するために意識していることは何ですか?
はじめは両立できるかとても不安でしたが起業だからこそ両立ができると思うところもあります。例えば「この日は学校があるから休みを最初から入れておこう」と調整することもできます。
私は仕事も大事ですが、一番は家族を大事にしていきたくて、特に子どもが小学生の間は子どもをメインに動きたいと思っています。そのため、仕事は基本的に子供が学校に行っている間の午前中や午後4時ぐらいまでの間に入れるようにし、そこで出来るだけの仕事量を自分で調整してやるようにしています。 ただ、平日が仕事のお客様もいまして土日に仕事が入ることもあるので、その時は家族にサポートしてもらっています。子どもの習い事などもありその合間の時間を使ったりと忙しいと感じることもあるのですが、ただそれがすごく大変だということはありません。 仕事と子育ての両立という点で悩まれる方は多いと思うのですが会社で働くよりも融通が利く面ではすごくありがたい環境だと思っています。 知り合いのパーソナルスタイリストの方は”1日2時間だけ”と決めていらっしゃって、割り切ることも大事だなと思います。
“シゴト”を楽しむために意識していることは何ですか?
仕事はとても楽しいです! 楽しすぎて仕事を楽しむために意識しているということは特にありません。 やっぱり”楽しいことを仕事にできることって幸せだなー”と思います。
本当に洋服のことが好きなので「お客様と一緒にお店に行くときに自分の買い物をしたくなることはないのですか?」とよく聞かれるのですが、私はお客様になりきって「その人の置かれている環境だったら…」と考えて提案をしているので「自分の買い物をしたい!」となることはありません。子どもや家族に対してもそうなのですが、大切だからこそやりすぎてしまうこともあるので”やりすぎない程度にその人の笑顔を思い浮かべて仕事をすることが楽しむ秘訣”かなと思います。
今後の目標と夢を教えてください
目標は”服が人に与える影響が大きい”ということを伝えていくこと、もう一つはこの仕事をおばあちゃんになるまで長く続けることです。
洋服が好きでこの仕事をはじめたのでお客様とずっとこうしていられるような環境にいたいと思っています。それから服は”ただ着てるだけ”と考える方もいると思いますが、私はそうではないと思っています。服が人に与える影響はとても大きく、気分が上がっているのは実は服のおかげだったりすることもあるのです。
”服を選ぶ”ということは生きていく上で絶対的なものではないと思うのですが、絶対のものではないことだからこそ「こうすると気持ちが上がる」「こうするともっと自分にも周りにも良い影響を与える」ということを伝えていきたいと思っています。
今後の夢としては、何かのブランドとコラボなんてことができたら素敵です!それはぜひ叶えたいです!!
また、各ブランドさんのスタッフの教育もしてみたいと思っています(
どんな方が講座に来てくれたら嬉しいですか?
多くの人に”服の力を借りて人生を楽しんで欲しい”と思います。
平家さら 様 プロフィール
・C&R Styleパーソナルスタイリスト
■ HP:https://www.crstylesara.com/
■ Instagram:https://www.
文責:シゴタネPressインタビュアー 清水七織子